健康診断ってどんなことするの?
あなたのワンちゃんネコちゃんは健康診断を受けたことがありますか?
人と同じように、健康診断で病気を早期発見できれば、病気が進行する前に治療を開始することができるため、治療の効果が期待できたり、動物やご家族の負担を減らすことに繋がります。
また、動物には人とは決定的に違うところがあります。体調不良を隠すのが上手であるワンちゃんネコちゃんは自分の体調の変化を話すことができないため、ほんの数日調子が悪いとご家族が診察に連れていらっしゃって検査してみると、実はかなり病気が進行している状態だった、という事も少なくありません。
1年間で、私たち人間の何倍も歳をとっていくワンちゃんネコちゃんへ定期的に健康診断を受けさせてみませんか?
若いうちは年に1回程度、シニア期になってからは年2回、健康診断をうけることをおすすめします。また、健康診断は人と同じように絶食にて来院いただく場合もありますので、事前にご確認ください。
もうひとつ健康診断の大切なポイントは、その子の健康な時の検査結果を知っておくということです。ワンちゃんネコちゃんにも個体差はあるので、私たちは“その子の健康な時の値”をできれば知っておきたいです。
例えば調子を崩して検査をしたワンちゃんで、肝臓の数値が基準値より少し高かったとします。もし過去に何度か健康診断を受けており、その時も肝臓の数値が少し高かった場合、元々肝臓の数値が少し高いワンちゃんだったな、今回の体調不良と肝臓の数値は必ずしも関連していないかもしれない、と系統立てて考えることができます。
他にも、体調不良で血液検査を行ったけれど、全て基準範囲内の値だったとします。しかし過去に行った健康診断の時の数値と比べると、腎臓の数値が悪くなっていて基準範囲の上限ギリギリだった場合、もしかしたら腎臓が今回の体調不良と関係しているかもしれないし、今後数値がどんどん悪くなるかもしれない、などと予測することもできます。
このように1回だけの数値を見るよりも、以前との比較をすることで色々な情報を得ることができるのです。
健康診断には病気を早期発見するという意義だけでなく、ワンちゃんネコちゃんが健康であることの確認をする、そしてその健康の時の状態を把握しておく、という大事な意義もあります。